厚生労働省の平成22年6月1日現在の障害者雇用状況の集計結果から見えること

 10月29日に平成22年6月1日の障害者雇用状況が発表になりましたので、共有いたします。

 厚生労働省:平成22年 障害者雇用状況の集計結果
(平成22年6月1日現在)
 http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000000v2v6.html

 簡単な説明と雑感をお伝えします。

 ポイントは、
 ・雇用障害者数34万2,973.5人で昨年と比べ、10,162人増の3.1%アップ
 ・実雇用率1.68%と昨年1.63%と比べ、0.05%アップ
 ・法定雇用率達成企業の割合は47.0%で、昨年の45.5%から1.5%アップ
 ですね。

 数の上ではだいぶ採用されてきましたね。私は雇用率は1つの要素として見るべきではあると考えておりますが、それ以外に見るべきポイントがあると思っています。

 それは、就業率です。就業率とは、18歳以上64歳未満の障害のある人(精神障害は20歳以上)のうち、どれくらいの人が働いているのか?ということです。その数字を見ていきたいと思います。

 今回の調査で、企業で働く障害者雇用者数は、前述の通り、34万2,973.5人と書いてありますが、この数字は、重度障害者はダブルカウントになっているので、重度障害者数は2倍になっている数字です。なので、人数ベースで見たときには、残念ながら違います。

 人数ベースで見た企業にて雇用されている障害のある人の数は、25万5962名です。実際は、約10万人も少ない人しか採用されていないことは注意するべきでしょう。

 そして、企業や国の機関と合わせて雇用されている障害のある人全て数は、30万6729名です。現在の18歳から64歳まで(精神障害のある人は20歳から)の障害のある人の数は、平成22年障害者白書によると、身体障害のある人は123万7000人、知的障害のある人は27万4300人、精神障害のある人は180万8000人の合計331万9300人です。単純に割り算すると、約9.2%です。

 なんと、18歳から64歳まで(精神障害のある人は20歳から)の障害のある人で採用されている人は、たったの9.2%の障害のある人しか働けていません。

 障害別でも見ていきましょう。

 身体障害がある人:総数123万7000人 雇用数23万8828人 就業率19.3%
 知的障害がある人:総数27万4300人 雇用数5万4884人 就業率20%
 精神障害がある人:総数180万8000人 雇用数1万3017人 就業率0.7%
 ※精神障害のある人は、まだまだ採用が難しいことがここからも見て取れるでしょう。

 もちろん、障害が重度だったり、重複だったりして企業で働くことだけが素晴らしいことだとは思いません。しかし、平成20年度障害者雇用実態調査結果の概要についてによると、不就業者のそれぞれの障害別の就業希望は下記の通りなのです。※対比しやすいように就業率も隣に記載します。

 身体障害のある人:58.7% 就業率19.3%
 知的障害のある人:40.9% 就業率20%
 精神障害のある人:62.3% 就業率0.7%

 雇用率は確かに改善してきています。しかし、働きたいと思っている障害のある人が働けるという土壌をまだまだ作る必要があるのではないでしょうか。

 龍馬伝で坂本龍馬は「誰もが笑って暮らせる国を作りたいがじゃ」と言いました。色々な制限はあると思いますが、誰もが働きたいと思ったときに、働ける環境が整ってほしいと切に願います。

 なお、今回集計したエクセルをここにおいておきますので、ほしい人はどうぞ。

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