またまた精神障害者関連の重要ニュースが入ってきました。
精神障害者の雇用義務化へ 厚労省方針、社会進出促す
http://www.asahi.com/job/news/TKY201206130859.html
個人的には、「う〜ん」っていう感じなので、ちょっと感じたことを書いてみたい。
1つ目は、企業さんのこと。
このニュースを聞いた時に、知っている企業さんの担当者の顔が浮かんで。苦笑いしてるんだろうなぁ〜と思ってしまいました。精神障害のある方の雇用についてはどうすべきか迷っている会社が多いので。
これまで関連のニュースを見ていると、経団連が反対しても良いのになぁ〜と思っているのですが、声を聞きませんね。
2つ目は、国について。
1.障害の観点から
発達障害は違うことも多いですが(精神障害者手帳を持つ人の中には発達障害の人もいます)、うつなどについては、遺伝・性格的ななりやすさはあると思いますが、生まれつきうつ病の人はいないと思っています。つまり、うつ病などは、2次的要素があると思います。
この2次的要素の解決策なしに、雇用に押し込めるやり方に違和感を持っています。
2.雇用の観点から
安易な雇用が進むことを危惧しています。障害者手帳を取れば就職が決まりやすくなると考えて、手帳を取る人がいることも事実です。「働く」ことは大切なことであり、生活の糧という意味でも重要です。
しかし、「働くこと」は本来楽しいこと。その考えを持てずして働くことが昨今の労働者問題(過労死、うつ病、就活生の自殺)を引き起こしているのであって、そこの解決策なしに、「とにかく働く」という雇用を進めるやり方に違和感を持っています(これは国の問題だけではありませんが)。
3.お金のこと
今回の雇用率2%アップの背景には、雇用調整金(雇用率が達成してない会社から罰則金を取り、雇用率をオーバーしている会社には報奨金を出す制度)の資金が枯渇しているという話を聞きました。もしかしたら、その一貫で今回実施される可能性もあります。
運用の悪さを精神障害者の就職の高まりと託けて、雇用して解決しようと考えているのであれば、それはお粗末としか言いようがありません。
■まとめ
全体的には、精神障害の方の雇用が増えるので良いことと思っています。また、国の対応が化けの皮が剥がれてきたかなぁ〜ということで、個人的には色々「?」が付きますが、良いことかなと思っています。
みんなが幸せになるって、大変だなぁ。
6月27日加筆:
勘違いしておりました。今回の変更は、「雇用率2%のうち、例えば0.5%を精神障害者にしなさい」だと思ってたんだけど、法律的に義務とするだけのようです。これじゃあすぐに雇用数は増えないですね。
精神障害者としては、理由はどうであれ、歓迎ですよ。
うつの原因は職場の上司関係で生じたものほとんどですよ。
なった人しか、たぶん分かるまい。
企業の冷たさは尋常ではない。正社員だけでなく、派遣やパートにも義務化すればいい。