千葉県障害者就業支援キャリアセンターを見学

今日は、見学で千葉県障害者就業支援キャリアセンターにお伺いさせていただきました。このセンターは昨年12月22日より千葉県において、障害をもった方の就業を円滑に進めるために、千葉県の事業委託を「NPOワークス未来千葉」というNPO団体が受けて運営されています。

事業内容としては、

1.就業・雇用相談事業
就業を希望する方や、現在、就業中の方、そのご家族などの就業に関する悩み、あるいは障害をもった人を雇用している、また、今後、採用を予定している事業所の就業・雇用に関する相談を受けて、適切な助言をされている。この相談事業には、1ヵ月、150件程度の相談があるとのこと。精神障害45%、肢体障害42%、知的障害13%の割合で、障害をもった方ご本人やそのご家族の方が連絡をされるようです。精神障害の方の問い合わせが多いのは、精神障害の方は、雇用促進法の1.8%にカウントされず、就労が進まないという現状があるためとのこと。今後、知的障害の方も増えるだろうと。

2.実習業務
就業を希望し、就労前に実践を必要と判断された場合は、このセンター内で基本的な作業能力、職場での適応性、労働意欲を確認し、訓練を行い、最も対象者に適した方向を提案されている。

3.職場指導員(ジョブコーチ)支援業務
障害をもった方と事業所との関係を調整し、職場定着支援を行ないます。また、職場への再チャレンジの際に直接、現場でジョブコーチが支援を実施します。センター内で実習後、就職先未決定者に関して、ジョブコーチの指導による職場適応実習を状況に応じて実施するとのこと。今現在、ジョブコーチは8名だが15名に増員予定。千葉県全域を対象としているため、地域の作業所にジョブコーチのお願いをすることもあるらしい。

4.職場(求人)開拓業務
職場開拓を進め、障害をもった方を積極的に求人する事業所の拡大を図るそう。実質的に動いて、2ヶ月で3名を就労させ、4月は10名以上就労予定だそうです。

5.広報啓発業務
広くセンター利用者への周知を図るために、広報活動を行なうと共に、センター主催の就業支援セミナー、事業所を対象とした雇用セミナー等を実施する。さらに関係機関のネットワークをつくり就業支援を促進するとのこと。今までに企業向けセミナーを行い、今後は障害がある子供をもった親御さん向けのセミナーも行なっていきたいということだそうです。

 話を聞いている限りでは、素晴らしいと思ったし、千葉県にお住まいの方は、ぜひ、一度話だけでも聞いていただいたらどうかと思います。Tel:043-204-2385

 しかし、ぼく個人としては、ここがやっていることと同じことを考えていたのですが、やはりこの分野は行政がやらないとダメなんでしょうね。というのは、ここを企業がやろうとしても、お金を生み出すところがないと。そして、ここが回っているなら、就労支援という分野はこういうところに任せればいいなぁと思います。

 そして、そもそものぼくの考えとして気になっているのは、障害をもった人は、一般企業で働きたいと思っているのかということ。つまり、その親御さんや周りの関係者が「一般企業に就労させる!給料を上げる!」と盛り上がっているだけであって、そもそもそのご本人達の幸せを考えているのだろうか?ご本人達が今の生活で満足しているのであれば、それでいいのである。

 一般であれば、20歳を過ぎる当たりから、働きに出るのが当たり前です。しかし、うちの子供は働きに出ていないから「不幸」なのではなく、現状が幸せであれば、それでいいのではないでしょうか?(もちろん将来が心配ということはあると思いますが、働きにさえでれば、将来が明るいのでしょうか?そこに関しては、自立の問題が関わってくるので、ここでは述べません。就労という観点で見たらということです。)

 そして、障害をもった人を労働者という視点で見ると、残念ながら障害をもっていない人にはかなわないんです。しかし、障害をもった人というのは、その人ならではの特徴、感性を持っていると思っています。それを生かせるような働き方、生き方ができる社会をぼくは、探してみたいと思っています。それにしても、知的障害をもった人にとって、幸せな社会というのはどういう社会なのでしょうか?

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