Twitterでこのようなご質問をいただきました。情報が少ないので個別なことは書けませんので、一般論になりますが、回答いたします。
統合失調症、大卒、理系、アラサー、男性、情報処理系で働くもすぐに退職。そんな人の次の就労へのステップは?ブログのエントリーで取り上げていただけると幸いです。
まず私が相談にのる際に特にチェックするポイントは、現時点では下記の4点です。
※なお、ここで述べることは、前提として、障害が理由によるできないことは求めません。また、私は特定の障害だからこのような支援が必要という考え方は持っていません。なので、身体・知的障害を含む考え方です。
1.採用側の企業のことをどれくらい知っているか
2.「働くこと」についての考え方やイメージ
3.コミュニケーション能力
4.就職活動についての考え方
それぞれ説明します。
1.採用側の企業のことをどれくらい知っているか
企業は何を考えて障害者雇用に取り組むのか、障害者雇用枠の現状や企業が障害者に対してどんなイメージを持っているかを知ることで対策を練ることができます。この障害者雇用枠についてや障害者のイメージに関してなど、企業が何を考えているか、知らない人が多い。
ですから、ご自身の障害、キャリア、年齢に対し、企業がどのようなことを考えているのか知ることが必要です。
2.「働くこと」についての考え方やイメージ
これは、前回のエントリーでもお伝えしたことです。
それは、「ビジネスである以上、企業人として何かしらの所属する価値を求められるのが企業で働くということ」です。ですから、自分が提供できる価値を個人もしくは支援する側は考えなくてはいけないのです。
ですから、企業人として何かしらの所属する価値を提供できないのであれば、選択肢として福祉的就労を目指すという考え方があっても間違いではないと思います。
3.コミュニケーション能力
私は、障害が起因する場合を除き、障害のある人は、健常者と比べて、コミュニケーション能力が低い印象を受けています。これは、おそらく異質な人との出会いや自分を表現する機会が小さい頃から少なかったこと。そして、障害を理由に、自分を卑下している(セルフイメージが低い)ためではないかと考えています。
ですから、その人のコミュニケーション能力が企業で働けるレベルか。もしくは、改善できるものなのか、改善しようとできるかをみます。
4.就職活動についての考え方
これは3のコミュニケーション能力にも関係しますが、就職活動とは就職するための活動でもありますが、自分を成長させる機会です。3のコミュニケーション能力が低いのは、「異質な人との出会いや自分を表現する機会が少ないからではないか」と書きましたが、まさにこの就職活動こそ、異質な人との出会いや自分を表現する機会なのです。
ですから、この就職活動という機会を、1?3を元に、自分の課題を設定し、成長の機会と捉えるのです。その結果が内定です。
よく企業からの不採用連絡で落ち込む人がいます。気持ちは理解できますが、自分の課題を設定し、成長の機会と捉えれば、そこまで落ち込むこともないでしょう。以上のように、私は相談をうける際は、就職活動に関する考え方を聞き、このようにマインドセットします。
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以上のように私はヒアリングを通じて、障害が理由で変えられないものを除き、この4点を通じて、その人の課題を設定します。そして、それを就職活動という機会を通じて、課題をクリアしていくことを目指すのです。その結果が内定です。
Twitterでいただいた質問に回答するのであれば、まずこの4点を通じて就職できるレベルになるまでの課題を設定することが、次の就労のステップです。この課題設定が「統合失調症、大卒、理系、アラサー、男性、情報処理系で働くもすぐに退職」だけではどうしても設定できません。なので、冒頭に一般論になると言ったのはそう言うことです。
ということで、まとめ。
1.企業が障害者雇用について何を考えているのかを知り自分の現状を把握すること
2.自分の強みや働く理由を明確にする
3.自分のコミュニケーション能力の現状を知る
4.1?3を通じて、課題設定をし、就職活動を通じて課題をクリアし、自分を成長させる。その結果が内定
これこそが就職活動の極意です。そして、これは残念ながら1人ではなかなか難しいです。企業の障害者雇用の考え方を知ること、自分が就職できるレベルなのかどうかはなかなか知りえません。
そして、行政のハローワークや就労支援サービスではここまでは全くやっていません。
私が目指す就職相談とは、皆さん1人1人の課題設定をし、就職活動を通じた成長から獲得できる内定です。私は微力ながら、その機会に携われればと考えています。
ご興味をお持ちいただける方はこちらからどうぞ。
早速の、ブログエントリーありがとうございます。
1、2の考え方には私も同感です。
厳しいのかも知れませんが、就職したいのであれば、基本ですね。
3、4のコミュニケーションと自己アピールについて、
トレーニングとして就活体験談や自分たちの障害の特徴について
プレゼンテーションできるようにサークル活動をしていく予定です。
日常会話ではなく、企業人としての主張はプレゼンが基本にあると
感じているからですし、
大卒ならば、プレゼン技術こそが、学歴を光らせる技術だと思うからです。
長文でした。