先日ご案内しておりました坂本光司研究室公開フォーラム「企業における障がい者雇用の最新動向」が終了いたしました。
Twitterで実況のようなことをやっておりましたので、今回の内容をまとめさせていただきました。
このブログ記事の中にも記載いたしましたし、こちらからもご覧いただけます。皆さまの活動の参考になれば幸いです。
なお、僭越ながら、私が参加した感想を共有したいと思います。
障害者雇用に成功する企業は、障害者として採用していません。配慮が必要な人に必要な配慮をするスタンスが明確で、 障害の部位も限定しない。
特に面白かったのはパネルディスカッションの賃金の話です。障害者とパート社員の賃金が同じだと軋轢が生まれるという質問についてです。
そこで、且田さんは、「社員がお互いが補完し合う会社文化を作りたい。だから、障害者の人は必要だし、そうしていると彼らも戦力になる」。そして、川畑さんは、「人の成長を応援するのが企業の仕事。誰しもができないことがある。だから、障害のある人も賃金は同じ」と効率だけで見ていない点が非常に特長的でした。
この心遣いが、健常社員にも伝わり、 全社員に誇りとモチベーションをもたらす。そんな職場を作るために、どこの会社も 障害のある人を採用していました。
これは、今回研究報告をされた小林さんの発表にもありました。障害者雇用を始めて業績が高くなった企業は、仕事の進め方の見直しや必要な設備投資を行っている。そして、人材採用にこだわり、社員の長所を生かす経営を重視、社員との対話の機会を増やすことに注力していると。
効率だけで人を比べる職場は遅かれ早かれ、 疲弊し、社員のモチベーションが下がり、 結果的に効率も下がるのだろう。
それがうつ病などの社員の問題を引き起こし、日本企業、経済が低迷する理由なのではないだろうか。今こそ、人が一番、人を大切にする経営を日本企業が取り戻してほしいと、切に願う。