杉田議員の“生産性”発言が炎上している。
LGBT“生産性”発言で大炎上 自民党・杉田水脈の“脈々”と続く問題発言まとめ
しかし、彼女は議員を辞めなくてもすむだろう。我々がどんなに騒いだとしても、今のところは。
人間を生産性で図ることは絶対的な間違いである。
それはナチスドイツの優生思想など、人間がこれまで過ちを犯しながら得た、これまでの歴史が証明してきた人類の英知である。
だから、杉田議員の発言は絶対的に間違いである。
しかし、当の自民党は、杉田議員の発言を問題視しないことにしている。
自民党の杉田水脈(みお)衆院議員が寄稿で同性カップルを念頭に「子供を作らない、つまり『生産性』がない」と記述した問題で、二階俊博幹事長は24日の記者会見で「人それぞれ政治的立場、いろんな人生観、考えがある」と述べ、問題視しない考えを示した。
引用:杉田水脈氏の寄稿、二階幹事長「人それぞれ人生観ある」
この人類の英知と自民党の判断との絶望的な差を我々はどう考えるべきなのであろうか。
私が考えるに、自民党はこの発言自体が容認できると考えている、つまり、支持者層の考えと相違ないと考えている、民意であると判断したということだ。
もっと言えば、人間を生産性で考えることが民意であるということだ。
話が変わるが、現在の私の関心事は、「契約社会」から「信頼社会」への転換である。
今現在、私が懸念していることは、お金が発達し、すべてのこと・ものがお金で換算される「契約社会」つまり「いくらお前は金を稼げるか」で人の価値を判断される社会になりつつあるということだ。
過労死の問題もうつも自殺も不登校も発達障害もすべてここに集約されると思っている。
また、若者が言われたこと以上のことをしないと言われるが、それも契約社会になりつつある証左だと考えている。
契約社会においては、「いくらお前は金を稼げるか」だけで人を判断する。しかし、そのことは成果主義の失敗で明らかだし、そんなギスギスした職場で私は働きたくない。
遠回りに感じられるが、成果を求められる職場より、信頼関係で結ばれた職場の方が成果を出せる。
それは他人を手伝おうと思えるから。契約は他人とのつながりを排除したがるが信頼は他人とのつながりを作る。
人間は他人とつながらなければ結果を出せない。信頼関係があるから報連相も確実に行われる。だから、成果主義よりも信頼関係で結ばれた職場は結果がでる。
このように社会も「契約社会」ではなく「信頼社会」を目指し、信頼を通じて他人とのつながりを作り、他人を手伝う社会を実現することが大切だと思う。
閑話休題。
先ほど、
人間を生産性で考えることが民意である
ということを述べた。
これまでの話をつなげると「いくらお前は金を稼げるか」で人の価値を判断される社会になるということは、人間を「生産性で考えること」が民意であると同義語だ。
つまり、我々は今、生産性で人間を考えることを無意識に行っているということだ。
それが、日本全体に蔓延している。
だから、自民党は、杉田議員の発言を問題視しない。
だから、杉田議員は議員辞職しない。
日本は不幸にも無意識に人類の英知と真逆の判断を無意識におこなってしまっている。それが今の日本のレベルである。
まずはその現実を見つめなければならない。
んでもって、その解決策は、信頼関係、信頼社会であると私は信じている。
アメとムチ(外発的動機)で人を動かすのではなく、経営者は無条件に社員を信じ、社員は内発的動機を中心に働く。私はそういう会社を実現したい。
その先に、信頼社会が実現すると思っているし、その先に杉田議員の辞職があると考えている。遠いなー(苦笑)