
「新庄さんが抜けた穴は、僕が埋めます」
阪神タイガースの4番として、HR28本、打点85という数字をあげ、阪神の名実ともにリーダーとなりつつあった新庄がメジャー移籍を決めた年の新入団選手会見の際、そう言った新人選手がいる。
それは、赤星憲広(外野手、背番号53)だ。
「赤星が出塁すれば点が入る」と思えるワクワクをくれる選手で、阪神タイガースの中でも1,2位を争うくらい大好きなこの選手が、今日引退することを発表した。
彼は、身長は170cmとプロ野球の中ではかなり小さく、非力で、バッティングを行っても、なかなか外野にボールが飛ばなかったと言われており、なかなかドラフト候補にならなかったと聞いている。
そんな彼が、どうして、プロ野球人生9年間のうち、打率3割以上を5度、盗塁王5回、新人王を獲得し、ファンからは「レッドスター」と呼ばれ、ファンの人気を集めるようになったのか。
プロ野球選手になったビッグマウスの選手が大成しない姿をファンはよく見ている。プロでは通用しないと言われた小さい体の彼が本当に新庄の穴を埋められるのか。多くのファンが疑問視する中、彼の誰にも負けないものが彼を甲子園の舞台へ導いていく。
彼が誰にも負けないもの。それは、足の速さ。そしてそれ以上に、誰よりも負けないものは、まっすぐで素直に考えることができる彼の性格だと私は思っている。
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