Part.5に行きまーす。
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メールを出した先輩はインテリジェンス出身です。この業界に入ってきて、非常に不思議に思ったことがあるそうです。
それは、人材紹介の求人が非常に曖昧なオーダーが多いことです。つまり、「経験、障害に合わせてポジションを準備します」という考え方です。
実際に、うちの人材紹介サービスから入社される方の平均年収は、280万?300万。健常者の人材紹介サービスから入社される方の平均年収は450万。
人材紹介サービスとは本来、現職中でハイスペックな人が集まるサービスです。にも関わらず、障害者採用においては、事務職などの仕事が多く、「こんな人を採用したい!」という本来あるべきオーダーが少ないのが現状なのです。
(ここには、ハイスペックな障害者が少ないことと事務職希望の障害者が多いという理由、ハイスペックな障害者はいないという企業心理があります。ただ、メッセージを発信していかないとそもそもハイスペックな人は集まりません。)
だから、今自分がやっている仕事は、社会を変える仕事ととして、企業の意識を変えるメッセンジャーとして、非常にやりがいをもって取り組んでいます。
障害者採用を行っている企業の皆様へ
「こんな人を採用したい!」
と大声で叫んで下さい。
そのお仕事であれば、どんな障害がマッチするのか。
そんな人は本当に存在するのか。
そして、どうすれば採用できるのか。
ぼく及び弊社にはそのノウハウがあります。
もちろん、障害をお持ちの方もこの企業の姿勢に応えなくてはいけません。
「障害者だから・・・この程度で・・・」
一番、障害者採用を行っている企業が嫌いな考え方です。今までの企業は障害者採用を本気で行ってきていませんでした。たしかに障害に対する配慮もありませんでした。しかし、企業は変わってきています。その期待に障害をお持ちの方も応えなくてはいけません。
自分のできる範囲で、一生懸命仕事をする。スキルを磨く。経験を積む。
そんな「障害者」が今求められています。
今は、入社前に社長が言っていたことがよくわかります。
「身体障害を受け入れることができない社会が、知的障害を受け入れることはできない。」
残念ながら、現状では身体障害の人たちを受け入れる現状もこのような形なのです。本気で障害者採用を考え、取り組む会社がどれくらいあるのか。こんなことを言うと企業の人事担当の人には怒られそうですが、新卒採用の片手間で障害者採用をやって採用できるほど、本質的な障害者採用は甘くありません。
今、企業と障害者がお互いに意識を変えていかなくてはいけません。双方の間に立つ身として、それを強く感じます。
そんな身体障害のある人の採用が理想に近づき、相互に理解が進んでいくことが、強いては、知的障害の採用につながっていく。本当にそう思います。その理想が実現するまで、自分は邁進したいと思っています。
おわり
※障害という表記について
最近、障害という表記について、「障がい」と書く動きがあります。ぼくは障害を障がいと書いても何の解決にもならないという考えの元、「障害」と表記しています。
【Part.4】障害者雇用の実態とその解決策について
しかし、確かに戦力となる優秀な障害者はめったにいません。
であれば、現状、どのように障害者採用を行うべきなのでしょうか。
必要なことは、「こんな人を採用したい!」というメッセージを発信し続けることです。
それ以上でもそれ以下でもありません。
新卒採用を考えてみてください。
新卒がほしい会社は、こんな会社です!とPRし、こんな新卒がほしい!と新卒市場にメッセージを伝え続けます。
それが何年も続くから、「新卒採用を行う会社」という認知ができて、新卒が採用できるようになるのです。
こと障害者採用となるとこの作業を行わない会社が非常に多い。
そして、コストを掛けない会社が多い。
障害者市場において、働いている障害者は75万人。
そのうち、1年間で転職をした人は4万人。その中で働き盛りの20代?30代は、18%の約1.5万人と言われています。
そもそも健常者よりも働いている障害者は、ものすごく少ないのです。
簡単に採用できるわけがありません。だからこそ、コストを掛けて、「こんな人を採用したい!」というメッセージを発信し続けることが必要なのです。
そもそも少ない障害者。そしたら、いつまでたっても雇用率達成できないじゃないか?とお思いの方も多いと思います。
その通りです。この考えだけでは、現状の制度では、雇用率を達成することができません。企業名も公表されてしまうかもしれません。
だから、今企業側の姿勢として、理想と現実を考えることが必要なのです。
つまり、理想とは、「こんな人を採用したい!」という考え方。
現実とは、「経験、障害に合わせてポジションを準備します」という考え方。
この二つの視点で障害者採用を行わなければいけない。
理想だけでもダメだし、現実の考えだけでも、「障害者=できない」という考えは払拭できないし、本当に戦力となる障害者を採用することはできない。
企業として、この2つの考え方が必要なのです。
じゃあ、メッセージはどこで出していけばいいのか。
それは、うちの会社を使うことです。(笑)
冗談はさておき、うちの会社はそれを本当に考えて仕事をしています。
本気で障害者採用を考え、取り組んでいます。
だからこそ、前述の先輩から新卒へのメールがあったんです。
先輩はインテリジェンス出身です。この業界に入ってきて、非常に不思議に思ったことがあるそうです。
Part.5に続く・・・
【Part.3】障害者雇用の実態とその解決策について
営業をしていても、1年前に比べたら少なくなりましたが、「障害者=車椅子、まったく聞こえない人」と思う人事がすごく多い。
そして、人材に関しても、「スキルや障害に合わせて、ポジションを考えます。」とよくオーダーをいただきます。
「スキルや障害に合わせて、ポジションを考えます。」
一見、聞こえはいいです。「あなたのことを考えていますよ。」というメッセージにも聞こえます。でも、障害者採用及び採用について真剣に考え、障害について知っていれば、こんなことは言いません。
なぜならば、前回のメールのように、
「人は会社にとって大切な財産です。」
であれば、
「一生懸命に考えて、どんな人にお越しいただきたいのか。その人に会社のどんな役割を担って欲しいのか。」
考えるはずです。
であれば、障害者であれ健常者であれ、
「こんな人を採用したい!」
とオーダーいただくはずなのです。
障害者だけなぜこうなるのか?
それは、企業が障害について無知だからです。
「こんな人を採用したい!」と言いたくても、
・「障害者=できない」と思う固定観念
・障害についてどんな配慮をすればいいかわからない
・自分達の望む障害者なんて存在しないという思い込み
・障害で分類することはダメなんじゃないかという固定観念
など諸所の理由があるのです。
「こんな人を採用したい!」
だから
「Aという障害の人なら採用できる」
という風な考え方の転換が必要なのです。
しかし、企業は、
「Aという障害の人なら採用できる」
といえないのです。
それは、前述のように、そんな障害者はいない!とか企業は障害についてどんな配慮が必要か知らないし、そういう分類することはダメなんじゃないかという固定観念があるのです。
しかし、結局、それぞれの企業においては、ソフト面(障害者への考え方など)・ハード面(建物がバリアフリーなど)において採用できる障害内容が異なり、採用できる障害者が限られます。
現在のソフト面・ハード面を改良することができれば一番ベストではありますが、それが不可能なのであれば、採用できる条件で障害者採用を行っていくしかなく、その条件で障害者採用を進めていくことはなんら問題はありません。
なぜならば、採用できない障害者を集めても、結局、企業も障害者も労力だけ掛かって、お互いが不幸になるだけだからです。そんな採用方法ではいつまでたっても、本質的な障害者採用の実績を上げることはできません。
それでは、企業だけが悪いのか?実は、企業は被害者なのです。
ハローワークから雇用率の悪い会社は、障害者採用について指導が入り、企業名公表をちらつかされ、無知なまま障害者採用を行うようになります。
しかし、その指導するハローワークが有効な障害者採用の正しい手段、考え方を伝えられず、自身が有用な採用ツールを提供できないから、間違った形の障害者採用の考え方が企業に広がってしまっているのです。
実際に営業先で聞いた話では、
「福利厚生として、障害者を採用してください。」
と平気で言うハローワークの雇用指導官もいるのです。
それで、企業は雇用率を達成しないと、企業名公表などプレッシャーを掛けられます。
「早急に採用しなくてはいけない!」
「障害者ってよくわからない」
それが
「誰でもいい」採用になり、社内で活躍できない障害者を採用する。
そこのフェーズを超えた会社は、聞こえのよい、
「経験、障害に合わせてポジションを準備します」
という考えにつながっていきます。
(もちろん、これらの根底には、小さなころから障害を持つ人と接することのない教育環境にも問題があります。無知が無理解を呼ぶという悪循環に陥っているのです。)
確かに雇用促進法による障害者雇用の推進は、各企業の障害者採用の意識を格段に高めました。
しかし、現状の障害者採用は、本質的な障害者採用とは言えません。なぜならば、本来採用とは、「こんな人を採用したい!」という、会社で戦力となる人材を採用するというものであるからです。
それができて、採用したい人が集まってくる会社は、障害者採用においては、勝ち組になるはずです。それを目指すべきなのです。
しかし、確かに戦力となる優秀な障害者はめったにいません。
であれば、現状、どのように障害者採用を行うべきなのでしょうか。
Part.4に続く・・・
【Part.2】障害者雇用の実態とその解決策について
それでは、part.2にいきます。
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先輩が新卒へ送ったメールは以下のメールでした。
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この会社にとって障がい者の方とはどういう位置づけなのでしょう。
人は会社にとって、もっとも大切な財産です。
一生懸命に考えて、どんな人にお越しいただきたいのか。
その人に会社のどんな役割を担って欲しいのか。
その結果会社にはどんなメリットがあり、社会に貢献できる組織になるのか。
またそこで活躍される方にはどんなメリットがあり、素晴らしい人生が送れるようになるのか。
そこまで考えて取組む真剣勝負が採用活動だと僕は思う。
だからこそ、入社した方の成長を望むし、入社した方も全力を尽くすのであると。
どんな人でも良いなんて事はビジネスに真摯な姿勢があれば言えない。
さらに、健常者でも同じ様に採用する主義の会社さんであればまだよしとしますが、障がい者の場合は誰でも良いと考えているのであれば、ますます悲しいなと思います。
もし、「採用なんてそんなもんだよ」と思っている企業なのであれば、その会社さんには明るい将来の可能性が低いと思われます。
その会社さんが今のままの状態でいてはいけない、僕たちが改善してあげなければいけない…そんな会社で働く候補者さんの為にも。
…なんて一人で熱くなりました。
もう少し分かり易く言うと
A農家:
「だれでも良いから嫁に来てよ」
B農家:
「僕たちはこんな熱い気持ちで農業に取組んでいるここの生活は大変かも知れない、だけど僕たちには都会では得られない自然との共存や、食べ物に対する感謝の心で満ち溢れているよ、そんな環境で一緒に安全な食べ物を育てたいって思う人は嫁に来い」
今回の企業さんがAタイプで、「私は誰でも良いって言っているんだから、障がい者に対して親切だ」という勘違い君だったら「分かってないなぁ!」って叱ってあげる方が親切かも。
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Part.3に続く…
【Part.1】障害者雇用の実態とその解決策について
今日はまじめに仕事のことを書こうと思います。
やべだってこんなまじめなことを書けるんだよ!w
これを書こうと思ったきっかけは、先輩が新卒社員へ送ったメールをひょんなことから教えてもらったことから。
長くなるので、何回かに別けて、書いていきます。
(デイリーで更新しようと思います。)
障害者採用というあまり知られていない、ニッチな分野の話です。
だからこそ、できるだけたくさんの人に読んでほしいと思っています。
【文章を読む前に事前知識】
知らない人が多すぎますが、日本の企業には障害者雇用促進法という法律があり、障害者を一定率以上採用しなくてはいけないという法律があります。
雇用保険対象社員数×1.8%=採用しなくてはいけない障害者の数
です。
1.8%を法定雇用率(簡単には雇用率)といいます。
ちなみに、全国平均の雇用率は、1.49%
ほとんどの会社が1.8%という雇用率を達成できていません。
301人以上の企業は不足人数1名に対して、月間5万円、年間60万円の納付金を払わなくてはいけません。
例えば、20名不足であれば、
20名×60万=1200万円
で、年間1200万円支払わなくてはいけないのです!
そして、3ヵ年計画という採用計画を経ても、あまりにも雇用率の改善がされない会社は、企業名が公表されます。
※めったに企業名は公表されないし、新聞にも載らないので、公表されること自体あまり知られていないんだけどね。
ちなみに、雇用率に算定される障害は、身体障害、知的障害、精神障害の3つです。
それぞれ、その障害についての手帳を持っていることが必要です。
今回の話は身体障害についての話です。
先輩が新卒へ送ったメールは以下のメールでした。
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